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般若心経の空とはなにか

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(34)空の論理 その② 物理の世界

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(34)空の論理 その② 物理の世界

自然界には多種多様な物質が存在します。水、草木、土、石、鉄など性質も
さまざまです。いずれも熱やなんらかの力を加減するという条件により性質も
形も変化します。例えば水は常温では液体だが、熱を加えると水蒸気(気体)
に、熱を奪うという条件により氷(固体)となる。しかし、水は気体、固体に
なってもその化学的性質は変わらない。こうした物質の化学的性質を失わせず
に分割できる最小の粒子を分子という。

 水の分子は水素と酸素の化合物であり、究極の粒子ではない。物理学の世界
では「化学的性質」においてこれ以上分解できない物質の究極的単位を元素と
いう。自然界には90数種類の元素があり、水素や酸素はその仲間です。

 古代ギリシャでは全ての物質はこれ以上分割できない粒子から構成されてい
ると考えて「大きさ」の究極的単位をアトム、つまり、原子と名付けた。それ
ぞれの元素には固有の原子があり、すべての物質はその元素に対応する原子か
らできている。

 ところが20世紀初頭になると、原子は原子核とその周りを飛び廻る電子か
らなり、原子核も陽子と中性子から構成されていることが知られてきました。
原子は大きさの究極的単位の粒子でなく構造を持っていたのです。そして、原
子の化学的性質は電子の数によって決まるので、電子(陽子)の数によって異
なる元素名(水素、酸素、ヘリウムなど)がつけられた。こうして物質を構成
する基本的粒子は陽子、中性子、電子とされ、この3つの粒子は素粒子といわ
れるが、そのような陽子と中性子はさらに小さいいくつかのクオークで構成さ
れていることも解明されてきました。

 自然界は、このように「物質→分子→原子→素粒子→クオーク」という階層
をなしており、下の階層に行く程、種類が少なく、単純な構造をしていると考
えられていた。しかし、クオークの世界は私たちが目にする天然自然と変わら
ない程、深く、広く、豊であることが20世紀後半になって明らかになってき
ます。宇宙線の中から予想されていなかったクオークが次々と発見され、その
数は数百もあり、これ以外にも実験で確認されていないが確実に存在すると考
えられているものがかなりの数に達するといわれる。しかも数だけでなくクオ
ークの性質についても多くの発見がなされている。最近では、理論的にクオー
クよりさらに小さな粒子、プレオンの存在が予言されている。

 量子力学の世界の長さの単位は、原子の10-10メートルから、プランク・スケ
ールと呼ばれる10-35メートルのスケールまであり、同じミクロの単位の中でも
原子とプランク・スケールでは25桁の違いがあります。これは地球の直径
12,800km(1.28×107メートル)と観測可能とされる宇宙の直径200億光年
(2×1023km)の差19桁より大きく、私たちが知り得る宇宙より、原子の世界
がはるかに広大なのです。

 お釈迦さまは深い瞑想の中で、過去世を十代、百代そして数百代とさかのぼ
るうちに、自らの魂が無限の彼方、無始の世界に連なり沈んでいくさまをあり
とみた時、清浄さに充たされた絶対不動の境地で静止し、縁起の法にたどりつ
かれた。だから、縁起の法によれば「物質→分子→原子→素粒子→クオーク→
プレオン」という構成もどこまでも続く無限連鎖の一部であり、また、宇宙の
規模も太陽系、銀河系、島宇宙と限界がないということになる。究極の素粒子
は実在せず、宇宙の果てに限界が実在しないことを前提にするならば、物理学
の世界に新しい視点が生まれてくるのではないだろうか?。

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