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般若心経の空とはなにか

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(20)説一切有部の「五位七十五法」と「三世実有・法体恒有」その①

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(20)説一切有部の「五位七十五法」と「三世実有・法体恒有」その①

ここにかかげる「五位七十五法」と「三世実有・法体恒有」という言葉は般
若心経に関心ある人でも、ほとんど目にしたことはないでしょう。しかしこの
言葉は後に説明する「三世両重の因果説」と共に、般若心経の隠れた重要な構
成要素となっているのです。

 説一切有部は五蘊を「この世に存在するすべてのもの」と定義し、これに十
二処と十八界を加えた三科を一切法(諸法)としました。

 その後、前述(19)のとおり、お釈迦さまは有為(原因に制約されたもの、
五蘊)のほかに無為(原因に制約されない世界、涅槃)の存在を説かれたとす
る新たな実在論を展開します。このことをふまえて説一切有部は一切法を拡大
し精密にした論理を完成します。それが「五位七十五法」なのです。
その骨子を一覧表にすると次のとおりです。

ここで五位とは5つの領域の意味です。

 説一切有部は存在の要素を有為と無為に区分しました。そして有為としての
五蘊を、物質、心そのもの、心の作用に分け、かつ、心と結びつかないものを
加えた。そして、以上のように五蘊を4つの領域に分けたうえで、そこに新し
い実在論の構成要素とした無為と合わせて、認識する領域を5つに拡大したの
です。

 さらに5つの領域は75種に分割し、75種の要素はこれ以上分割できない究
極の存在の構成要素で、この要素はあらゆる存在を包摂するとしたので、75種
に含まれない自我と霊魂は存在しないことになります。

 余談ですが、高名の宗教家や研究者が「お釈迦さまは霊魂を否定した」と主
張する根拠を、部派仏教のこの説に依っているとしたら、とんでもない間違い
という事になります。
七十五法は次のような構成になっています。

 色法の11種の内10種は十二処の眼、耳、鼻、舌、身と色、声、香、味、触
です。心法は心が作用する領域を包含する心そのものの空間です。

 心所法は心が作用する領域を6種に分けて構成要素を46種に分割してます。
以下、種の種類は些未で意味不明なので省略します。大地法(善悪の性質や煩
悩のあるなしにかかわりのない領域で働く要素が10種でこれは恐らく十八界
の六識の新たな展開です)。大善地法(善の性質をもつ領域ではたらく要素が
10種)。大煩悩地法(煩悩にそまった領域ではたらく要素が6種)。大不善地法
(不善の性質をもつ領域ではたらく要素が2種)。小煩悩地法(煩悩に染まった
領域ではたらく要素が10種)。不定地法(以上の5つの領域に確定されないは
たらきが8種)。

 心不相応行法は心に結びつかないもので色法、心法、心所法、無為法以外の
もので14種です。

 無為法は虚空無為、択滅無為、非択滅無為の3種です。虚空無為はこの世の
あらゆる存在を包み込む空間です。択滅無為とは修行の結果として迷いを滅し
て解脱した境地で、要するに涅槃です。非択滅無為とは原因条件に欠いている
ためものが生じない状態をいう。

 以上、五位七十五法を要約すれば、五蘊に仏教的煩悩や迷いの要素を加味し、
十二処、十八界をその中に取り込み、新たに確立した無為の論理を合わせて集
大成したものだろうと私は考えます。

 「五位七十五法」はそこで終わらず、さらに「三世実有・法体恒有」という
永久不滅の実在の論理へ進みます。

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