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般若心経の空とはなにか

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(15)般若心経に出てくる用語について その④ 舎利子

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(15)般若心経に出てくる用語について その④ 舎利子

舎利子はシャーリプトラの音写で、お釈迦さまの智慧第一の弟子として知られる、十大弟子の一人です。

  舎利子は(11)回でも紹介した、お釈迦さまとほぼ同じ時代に活躍した六人の思想家「六師外道」の一人、懐疑論者サンジャヤの弟子でした。それが後に神通第一としてやはりお釈迦さまの十大弟子の一人となった目蓮と共に、サンジャヤの弟子250人と共に集団で改宗してお釈迦さまに帰依した。多くの場面でお釈迦さまのかわりに説法をまかされるほど信頼されたが、お釈迦さまより年長で先に世を去りました。

  その舎利子がお釈迦さま入滅されて800年後に完成した般若心経に、悟りを得る前のお釈迦さま(観自在菩薩)に空の理法をお説教される立場で登場します。これは歴史的には有り得ない事ですが、舎利子は説一切有部の論書に実在説を説く論者として登場してくるのです。説一切有部の論者が智慧第一の舎利子を論書に登場させて、論理の正当性を強調するために利用していたわけです。

  舎利子にとってはなはだ迷惑なことですが、お釈迦さまの弟子として、お釈迦さまの真意の広布になることなので、弟子として本懐であると思っておられるかもしれません。

  こうしたお釈迦さまの弟子が、お釈迦さまが入滅されて数百年後に書かれた経典に、直説しているように登場させられる事例は、阿難(アーナンダ)などにもあるようです。

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