先週の金曜日は風邪でダウンしてしまいましたので、本日ブログを掲載します。
さて、損益計算書とは当期収益と当期費用を比較して当期利益を表示する表です。貸借対照表の資本の部で、当期の純資産増加額を、当期利益と表示します。この貸借対照表の当期利益と損益計算書の当期利益は同じもので、損益計算書は貸借対照表の純資産増加の要因別内訳書です。
資産=負債+資本金+前期迄の利益剰余金+「当期利益」
「当期利益」=収益-費用
以上の関係になります。
収益とは資産増加の原因となる取引の事で、費用とは資産減少の原因となる取引の事です。 収益と費用はそれぞれ、次のように区分されます。
収益=売上高+営業外収益(売上以外の収益)
費用=売上原価+販売費及び一般管理費+営業外費用(前2者以外の費用)
以上収益と費用は毎年の正常な状態での発生額が主なものですが、臨時的に発生する特別利益、特別損失があります。
売上高とは会社の本来的事業、物品(又はサービス)の販売です。営業外収益とは受取利息、受取配当金等です。
売上原価とは販売される物品の仕入原価とか製造原価で、販売に比例的に直接的に発生する費用です。例えば1,000円を仕入れたものを1,500円で販売した場合、売上高1,500円売上原価1,000円と計算されます。
販売費及び一般管理費とは、給料手当、旅費交通費、通信費、事務用消耗品費、地代家賃など、販売及び会社の管理業務に伴う費用です。これらは物品の販売と直接関係づけて把握できません。例えば先の仕入商品1,000円のものを1,500円で販売しても、給料手当、旅費交通費、地代家賃がどの程度関係あるか把握出来ません。そこでこうした費用は1年間に発生したものを計上する事になります。売上原価は売上高に対応した分だけ計上されますが、販売費及び一般管理費は1年間という期間で区分計上される訳です。
営業外費用とは支払利息が主なものです。
収益と費用をこのように区分する理由は、計算する利益を区分して、会社の利益の構造を明らかにするためです。
売上高-売上原価=売上総利益
売上総利益-販売費及び一般管理費=営業利益
営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益
経常利益+特別利益-特別損失=税引前当期利益
税引前当期利益-法人税等=当期利益
売上総利益と営業利益は会社の最も基本的な営業の良否、質をあらわすものです。経常利益は会社の財務の状態、つまり借入金の大小、運用資産の大小による業績の良否を含む、総合的業績をあらわすものです。
さて、「プロセスと結果、その3」まできてやっと、貸借対照表と損益計算書の説明を終ることになりました。
しかし、財務分析する場合、その前提として大切な手続きがあります。それは財務諸表の信頼性確認です。次回、財務諸表の信頼性について説明します。